Game Over


マブスは優勝に値するチームだった、ヒートはそうではなかった……そういうことでしょう。ヒートファンとして悔しい思いは当然ありますが、負けるべくして負けたのかなという思いも一方であります。どちらに転んでもおかしくない戦いでした。Game 2 でのマブスの大逆転勝利がなければ、ヒートのスウィープもあり得たでしょう。しかし、そうはならなかった。それがすべてです。


今回のファイナルを象徴する出来事がありました。風邪をひいて万全の体調ではなかったノビツキーに対して、レブロンとウェイドがインタビューで茶化すようなコメントをしたことです。2人に悪意があったとは思いませんが、ファイナルを戦う最中とは思えない軽卒な振る舞いだったのは確かです。


マイケル・ジョーダンが、ファイナルの最中にそんなコメントを発したことがあったでしょうか。Hell no. 恐ろしいまでに勝利に貪欲で、勝利のためにすべてを投げ打つという姿勢と行動、それこそがMJをして史上最高の選手たらしめている所以ではないかと思います。それに比べれば、2人の振る舞いは、ノビツキーの言葉を借りるまでもなく、あまりに子供じみたものでした。死に物狂いで勝利を目指すという貪欲さが、ヒートには欠けていたのではないでしょうか。


あと一歩のところで優勝を逃したヒート。失意と屈辱の中で、選手達はもう一度考えるべきでしょう。今季のヒートに何が足りなかったのか。この悔しさをバネに、勝利のためにすべてを投げ打つ覚悟ができるかどうか。そしてそれを言葉ではなく行動で示せるかどうか。1年後、彼らを待つものが歓喜の瞬間か、はたまた更なる失意か、それは彼ら次第です。


最後に、悲願の初優勝を飾ったマブス、そして世界中のマブスファンに心から祝福を送ります。彼らの戦いぶりは紛れもなく、NBA王者の称号を得るに相応しいものでした。Congratulations to the Mavs on their 1st championship. They deserve it !!