2010 NBAドラフトロッタリー


2010 NBAドラフトのロッタリーが行われました。今年のドラフトには、全体1位指名が確実視されているケンタッキー大のPG、ジョン・ウォールがアーリーエントリーしているため、どのチームが1位指名権を得るのか非常に気になっていたのですが、結果は……



全体1位指名権を獲得したのは、10.3%の確率を引き当てたワシントン・ウィザーズでした。主力選手の相次ぐ故障、ギルバート・アリーナスの出場停止、アントワン・ジェイミソンカロン・バトラーらの放出など、明るいニュースが皆無だったウィザーズにとって、No.1ピックの獲得は今季唯一にして最大の喜びでしょう。ウィザーズは順当にジョン・ウォールを指名し、彼を中心に据えてチームの再建に取りかかるものと思われます。


1位から10位までの指名順は下記のとおりとなりました。


1 ワシントン・ウィザーズ
2 フィラデルフィア・76ers
3 ニュージャージー・ネッツ
4 ミネソタ・ティンバーウルブズ
5 サクラメント・キングス
6 ゴールデンステイト・ウォーリアーズ
7 デトロイト・ピストンズ
8 ロサンジェルスクリッパーズ
9 ユタ・ジャズ(ニックスのドラフト指名権)
10 インディアナ・ペイサーズ


ウィザーズに続く2位指名権はシクサーズが獲得し、今季NBAワーストの12勝70敗に終わったネッツは3位指名権となりました。ネッツが1位指名権を獲得できる確率は25%でしたが、最後の最後までツキに見放されてしまったようです。3位指名権だと、09-10シーズンの全米最優秀選手、エヴァン・ターナーオハイオ州立大、SG/SF)を指名するのも厳しいかもしれません。


これで、シーズン最低勝率のチームが1位指名権を獲得できなかったのは6年連続となりました。まぁ、1位指名権を引き当てる確率が25%ということは、裏を返せば75%の確率でハズレを引くわけで、6年連続ではずれること自体はさほど驚くことではありません。(6年連続ハズレの確率は17.8%) それよりも意外だったのは、前回シーズン最低勝率で1位指名権を引き当てたのが2004年のマジックだということ。昨年NBAファイナルに進出し、今年もカンファレンスファイナルまで進出しているマジックが、6年前にはNBA最低勝率に沈んでいたということはちょっと驚きでした。マジックがこれほどの短期間でNBAファイナルに進出するほどの強豪として復活できたのは、そのときの1位指名選手の活躍によるところが大きいことは言うまでもありません。その選手とは、いまやNBA最高のビッグマンに成長したドワイト・ハワードです。


ちなみに、前回、ウィザーズがドラフト1位指名権を獲得したのは2001年。この年にウィザーズが指名したクワミ・ブラウンは、NBAドラフト史上でも屈指の「大ハズレ1位」というありがたくない評価を得てしまいました。果たして、今年のドラフト1位で指名される選手は、ドワイト・ハワードのようにチーム復活の救世主となれるのでしょうか。