ヒートの不振


ヒートの調子がなかなか上がってきません。今日もアウェイでのマブス戦に敗れ、成績は9勝8敗となりました。開幕前にはNBA記録の72勝を狙えるなんて声もあがっていた(それは無理だろうとは思っていましたが)だけに、開幕から1ヶ月で貯金がわずか1という状況は、期待を大きく裏切っていると言わざるを得ません。


ユドニス・ハズレムが負傷退場したグリズリーズ戦以降、ヒートの成績は1勝4敗。格下のペイサーズ相手にホームで大敗を喫するなど、負け方がひど過ぎます。チームの精神的支柱であるハズレムの離脱は、周囲が考えている以上に深刻な打撃をチームに与えています。そのユドニスは手術を受け、最悪の場合シーズン中に復帰できない可能性も。インサイドの緊急補強のため、ヒートはスタックハウスをカットしてエリック・ダンピアーと契約しましたが、それだけでユドニスの穴を埋められるとは到底思えません。チーム一丸となって苦境を乗り越えるしかないでしょう。


また、チーム成績がこれほどひどくなると、心配なのがエリック・スポールストラHCの立場です。パット・ライリーのHC復帰の噂は以前から根強くありますが、チームの不振が続くようだとそういう周囲の雑音はますます大きくなってくるでしょう。ただ、たしかにHCはチームの不振の責任を負うべき立場であるとはいえ、過去2シーズン、限られた戦力の中でチームを上手くまとめあげ、2年連続でプレイオフ出場を果たしたスポールストラの手腕は決して過小評価されるべきではないと考えます。チームの一時的な不振を理由にスポールストラを解雇してしまうことは、長い目で見ればチームにとって大きな損失になると私は思います。


幸い、次の2戦はホームで、ウィザーズ、ピストンズという格下と言っていい相手です。ここでの連勝は必須でしょう。そしてその次が……アウェイでのキャブス戦。かつてのホームに帰るレブロンを、憎悪に満ちたキャブスファンが迎えることになるでしょう。死闘となることは必至です。


シーズン序盤にして早くも正念場を迎えたヒートですが、チーム全体でこの苦境を乗り切るしか道はありません。