2007 NBAドラフト


2007年のNBAドラフトが行われました。大方の予想通り、1位指名がグレッグ・オデン、2位指名がケビン・デュラントとなり、3位以下も順当な指名が続いたという印象です。大豊作と言われている今年のドラフトで指名されたルーキー達が、来シーズンどのような活躍を見せてくれるのか、楽しみです。


個人的には、オデンやデュラントはもちろんですが、2連覇を果たしたフロリダ大の面々にも注目しています。3位でホークスに指名されたアル・ホーフォードを筆頭に、7位のコーリー・ブリュワー(ウルブズ)、9位のジョーキム・ノア(ブルズ)、41位のクリス・リチャード(ウルブズ)、52位のトーリーン・グリーン(ブレイザーズ)と、5人がドラフト指名されました。私のイチオシのノアは当初の評価よりも低い順位での指名になりましたが、ベン・ウォーレスと並ぶブロントコートはかなり強力になるでしょう。また、2巡目指名ですがリチャードも要チェックです。ノアとホーフォードの影に隠れていたため注目度は高くありませんでしたが、優秀なビッグマンです。NCAAファイナル4 MVPのブリュワーも指名できましたし、ウルブズにとっては非常にいいドラフトだったのではないでしょうか。


一方、ドラフト当日のトレードでは大きな動きがありました。


なかでも驚かされたのは、セルティックスとソニックスのトレードです。セルティックスがレイ・アレン、グレン・デイビスの交渉権(35位指名)を獲得し、ソニックスはジェフ・グリーンの交渉権(5位指名)、ウォーリー・ザービアク、デロンテ・ウエストを獲得しました。


ポール・ピアースとレイ・アレンというNBAの屈指のスコアラー2人が並ぶオフェンスは、他チームにとって脅威となるでしょう。また、グレン・デイビスルイジアナステイト時代の実績は十分です。2巡目指名とはいえ、フロントコート強化が必須なチームにとっては貴重な戦力となるでしょう。昨シーズン、どん底に沈んだチームにとっては有効な補強だったと思います。ただ、ドラフト5位指名権を放出して、今年32歳になるアレンを獲得したことは、長期的な再建ビジョンという意味では少し疑問も感じます。アレンの実力に疑いの余地はありませんが、今回のトレードによって、セルティックスが将来優勝を狙えるチームになるかどうかと考えると……うーん……。


一方のソニックスですが、ドラフト前にはデュラントの加入によってラシャード・ルイスが放出されるのではという噂が有力でした。それだけに、ルイスではなくアレンが放出されたことに驚いた人も多かったでしょう。アレンを放出してまでグリーン獲得に動いたところに、チームのグリーンに対する期待の大きさが感じられます。今後は、デュラントとグリーンを軸にチーム作りを進めていくことになるでしょう。また、ドラフトで2人のSFを指名したことにより、プレイヤーオプションでFAになったルイスが放出される可能性はより高くなったと言えるでしょう。ルイスのサイン&トレードによって、デュラントとグリーンの脇を固めるベテラン選手を上手く補強できるかどうかが、ソニックスの飛躍の鍵になるかもしれません。いずれにせよ、今年のドラフトがソニックスにとっての大きな転換点になることは間違いないでしょう。


他にもいくつかのトレードがありましたが、それについては日を改めて書くことにします。