2008 NBAドラフト


現地時間の26日に行われたNBAドラフトでは、大方の予想通り、ブルズが1位指名でデリック・ローズ(PG、メンフィス)を、ヒートが2位指名でマイケル・ビーズリー(PF、カンザスステイト)を指名しました。


ヒートの2位指名権に関しては、ビーズリーをパスしてOJ・メイヨー(PG/SG、USC)を指名する、ドラフト指名権をトレードで放出する、などの噂が錯綜していましたが、結局、ビーズリーの指名に落ち着きました。私も含め、多くのヒートファンが胸を撫で下ろしていることでしょう。たしかにヒートが今もっとも必要としているポジションはPGであり、メイヨーは即戦力として大いに期待できる選手ですが、そのために今ドラフトで最高のビッグマンを諦めるというのは、あまりにも危険な賭けに思えます。ポジションに惑わされず、指名可能なベストの選手を獲得したことは、ヒートにとって最良の選択だったと言えるでしょう。


また、2巡目34位でウルブズに指名されたマリオ・チャルマース(PG、カンザス)を獲得(将来の2巡目指名権2つ、およびキャッシュと交換)できたことも、ヒートにとっては幸運でした。今年のNCAAファイナルで、試合をオーバータイムに持ち込む同点スリーを決め、ファイナル最優秀選手に選出されたことは記憶に新しいところでしょう。ちなみに、対戦相手はデリック・ローズ擁するメンフィスでした。1巡目での指名が有力と思われていただけに、2巡目指名権2つでチャルマースを獲得できたことは大きな収穫だと言えます。


さて、ドラフトでの補強には成功したヒートですが、まだまだ課題は山積みです。放出が濃厚なジェイソン・ウィリアムス(無制限FA)にかわる先発PG獲得は最優先課題ですし、マリオン、ハズレム、リッキー・デイヴィス(無制限FA)、ドレル・ライト(制限付FA)らにビーズリーが加わるフォワード陣の処遇も考えなければなりません。センターの補強も必要です。


FAによる大物選手補強が難しい現状を考えれば、トレードがもっとも現実的な選択肢ですが、問題はトレード要員です。高給取りのマーク・ブラントあたりをトレード要員として使えればいいんですが、引き取り手があるとも考えにくく…やはりマリオンかハズレムの放出は避けられないのでしょうか…。個人的には2人に残留してほしいと思っていますが、それでは補強もままならず…ジレンマですね。


今後、ヒートがどのような動きにでるのかは分かりませんが、ファンとしては覚悟を決めておくしかないようです。