制限付FAの動向にも注目



現地時間9日に契約が解禁される今年のFA市場ですが、大物選手の多くは既に契約合意に達しているようです。


バロン・デイヴィスはクリッパーズ入りで合意しており、エルトン・ブランドクリッパーズに残留する可能性が高いでしょう。アントワン・ジェイミソンギルバート・アリーナスはウィザーズ残留で合意しています。結局、残っているFA選手で大物と言えるのはコーリー・マゲッティぐらいでしょうか。デイヴィス加入、ブランド残留となれば、クリッパーズにマゲッティと再契約するためのキャップスペースは残されていないため、マゲッティの移籍先がどこになるのか注目です。他の無制限FA選手では、ジェイムズ・ポージー、マイケル・ピートラス、サガナ・ジョップ、カート・トーマス、ショーン・リヴィングストンらがいます。


さて、契約解禁前に大勢が固まった感のある今年のFA市場ですが、忘れてはならないのが制限付FA選手の動向です。


制限付FAの場合、他チームと契約しても、元のチームがその契約にマッチ(同じ条件の契約を提示)すれば選手を引き留められます。しかも、元のチームが契約にマッチするかどうか決断するまでに一定期間の猶予が与えられているため、契約を提示したチームはその間、元のチームの返答を待たなければならず、他のFA獲得に動きづらいというリスクを負うことになります。このような理由から、制限付FAの大物選手を積極的に狙うチームは多くはありません。


しかし、今年の場合、制限付FAの絡む大きな動きがあるかもしれません。今年の制限付FAには有望な若手選手が揃っていることと、彼らにマックス契約を提示できるチームが複数あることが理由です。選手の名前をざっと挙げてみると…ジョッシュ・スミス、アンドレ・イグダーラ、エメカ・オカフォー、ルオル・デン、ベン・ゴードン、モンタ・エリス、アンドリス・ビードリンス、ダニエル・ギブソン、ジョッシュ・チルドレス、JR・スミス…などなど。現所属チームからの契約延長オファーを断っている選手も多く、他チームから好条件の提示があれば、オファーシートにサインすることも十分考えられます。


現時点で、サイン&トレードを行わなくても彼らにマックス契約を提示できるのは、シクサーズグリズリーズ、ウォーリアーズの3チームです。既に、ジョッシュ・スミスはシクサーズの関係者と契約交渉を進めていると伝えられており、シクサーズがマックス条件のオファーを提示するかもしれません。そうなった場合、ホークスはマッチしてくるのでしょうか? デンやゴードンにもトレードの噂は絶えません。サイン&トレードも含めて、何らかの動きがあるかもしれません。


契約解禁と同時に何か大きな動きがあるのか、気になるところです。