ルーキーPG マリオ・チャルマース


オーランドで開催されていたサマーリーグが終了しました。ヒートの成績は3勝2敗。各チームともルーキーFAを含む若手中心のチーム構成なので、勝敗を評価することはあまり意味がありませんが、ヒートにとっては上々の成果があったと言えます。


マイケル・ビーズリーは平均19.6得点、7.4リバウンドと期待通りの活躍を見せてくれました。FG成功率は低めでしたが、FTをしっかり決めていましたし、NBAでの初の実戦であることを考えれば及第点以上の出来だと言っていいでしょう。


さて、ビーズリーが脚光を浴びるのは当然ですが、最近のマイアミ地元紙ではビーズリーと同じぐらい注目を集めている選手がいます。2巡目34位指名のルーキー、マリオ・チャルマースです。


チャルマースもビーズリーとともにサマーリーグに出場し、平均15.8得点、5.4アシスト、2.0スティールの成績を残しました。ドラフト直後から、ヒートにとっては掘り出し物になるだろうと期待されていたチャルマースですが、トレーニングキャンプやサマーリーグでの活躍でその評価は急上昇しています。ヒートはチャルマースと総額2.3ミリオンの3年契約(最初の2年が保障契約、3年目がチームオプション)を結びましたが、2巡目指名の選手でこの内容は破格と言っていいでしょう。地元記者やファンの間からは早くも「ヒートは将来の司令塔を獲得した」という声があがっています。ルーキーPGに過度の期待は禁物だと思いつつも、私も同様の期待を抱かずにはいられません。


現在、ヒートとの契約下にあるPGはマーカス・バンクスとチャルマースの2人。ライリーは引き続きPGの補強を目指すとコメントしていますが、ジェイムズ・ジョーンズと契約したことにより、FAでスタータークラスのPGを獲得することは難しくなりました。トレードの噂ではジャマール・ティンズリーの名前があがっていましたが、ティンズリーの高額年俸をヒートが受け入れるとは考えにくく、現実的ではありません。私はむしろ、制限付FAとなっているクリス・クインと再契約して、バンクス、チャルマース、クインの3人体制でいいんではないかと思っています。バンクスをスターターとして起用し、控えPGのPTをチャルマースとクインで分け合うという形が、チャルマースを育てるという意味も含めて、現実的ではないでしょうか。


そして、あわよくばシーズン途中にチャルマースがスターターの座を奪うぐらいの成長を見せてくれれば…というのは、さすがに高望みでしょうか。(笑) でも、ひょっとすると…と思わせるだけの可能性を秘めた選手なのは確かです。