立ちはだかるリテイルの壁


リテイル版限定カードがコレクター泣かせの存在であることは、選手コレクターの方ならお分かりいただけるかと思います。Prizm のリテイル限定カラーのように、需要があってそれなりに市場に出回るカードはまだいいのですが、一番やっかいなのは需要がなくて市場に全く出回らないもの。そういうカードはそもそもリテイル版を開封する人自体が極端に少ないので、何年も探しているのに一度も見かけたことがないなんてことも珍しくありません。


その定型的な例の1つと言えるのが、12-13 Panini のリテイル版限定パラレルである Retail Knight。ホビー版のパラレルである Gold Knight のシルバーバージョンで、Silver Knight とも呼ばれます。12-13 Panini のリテイル版は、1ボックス8パック入りで10ドルと安価なのですが、オートなどの当たりカードが出る確率は低く、わざわざリテイル版を開けようなんて人はほとんどいません。


そんなわけで、このブランドにラインアップされているティム親父の Retail Knight も、発売から3年以上経った今でも一度も見かけたことはありません。


ところが先日、何気なく海外のカードショップのサイトを見ていたら、12-13 Panini Retail のボックスが売られているのを発見! 1ボックス10ドル。これはティム自引きを狙って買うべきか……。


しかし、大きなネックとなるのが Retail Knight の封入オッズ。YouTube開封動画を見る限りではボックスに1枚のみ。一方、ベースカードの種類は300枚。鬼すぎる……。(苦笑)


いや、しかし待てよ、1ボックス10ドルしかしないんだから、数で勝負という方法はあり得る。では大量購入した場合の自引き確率を計算してみましょう。1箱開けて特定の選手が出ない確率は約99.7%なので、この確率を開けるボックス数分かけ合わせていけば、その時点での「ティムを自引きできない確率」が求められます。なので、その数字を100%から引いたものが、理論上の自引き確率ということになるはず。計算してみると下記のとおりとなりました。


1箱 約0.3%
5箱 約1.7%
10箱 約3.3%
15箱 約4.9%
20箱 約6.5%
25箱 約8.0%
30箱 約9.5%
35箱 約11.0%
40箱 約12.5%




32箱目で10%突破したよ! ( ゚∀゚)




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【本日の教訓】 ボックスを開ける前に勝算を計算してはいけない。



ボックス買いは諦めよう……。